ABOUT horobite

ほろびてとは

【読んでほしいのは、簡潔でながい話】

 一度なくなったものの中から、また立ち上げていく行為がわたしたちの創作の源流にあると捉え、その事後の事柄を想像し続けるために名付けたカンパニー名です。同時になにがしかに対して消滅をねがうほどの、卑屈さや気弱さ、不器用さや不自由さがやわらかく包まれていますように。
 わたしたちの創作にはセリフを覚え、毎ステージ近似値で発話する行為が含まれていますが、同時にその不可能性も引き受けたいと考えています。セリフが引き起こす何かの流れより、場にいる身体の変化やそれに付随するなにがしかが主体で、乱暴な話をすれば身体がまとう時間を表出できればと。

 ある種、2時間の物語が時間を軸にして一方向に積み重なり、情報や記憶の蓄積の結果、鑑賞者の感情に訴えるものと“しない”ことも可能なのではないか。物語という枠の中に「因果」を植え込まなくてもいいのではないか、という前提を持ち、現実と接続して思考することが可能な創作を志しています。

 ロゴの「h」の周囲にある線はちぎれ、ばらばらです。この線がこの先つながって円となるのか、それともそれぞれが縮退して消滅するのかは明確ではありません。常に動的状態であり、“途中”であるということを意味しています。

 「h」は「horobite」の頭文字であると同時に、「heart」であり「hurt」であり「hole」であり「hall」であればいいと考えています。

 上演スタイルは、現代口語劇と長いモノローグの交差。膨らみ続ける感情が、どこかで決壊するような。いい人間になりたかったという願いと、はるかとおい現状、との距離。

 演劇や舞台や言葉や身体を考えていると、ほろびての表現も今後、多様に塗り替えられるだろうと思います。

【ほろびての流れ】​

 1999年、早稲田大学演劇俱楽部を経て劇団「水性音楽」を結成。主宰・作・演出として2006年の解散まで全作品を手がけ、同時に2000年より劇団「猫ニャー(のちに演劇弁当猫ニャーと改名)」に俳優として2004年の解散まで参加ーーという細川洋平が2009年に立ち上げたソロ・カンパニー。2015年より小さな舞台空間で時間/老い/認識といったテーマを軸にした作劇を続けている。

 2020年4月から三浦俊輔をメンバーに迎え、ソロ・カンパニーから少し変わった集まりに。定点と流動の双方から創作を進める。

【​​細川洋平の経歴】

​​主宰・劇作・演出・俳優

78年2月14日、青森県生まれ。早大演劇俱楽部を経て水性音楽を結成。また、役者として劇団猫ニャー(のちに演劇弁当猫ニャーと改名)に所属。両劇団解散後、ほろびてを立ち上げる。

Horobite.